本校では、通学区域や通学時間を限定しておりませんので、児童は奈良県、大阪府、京都府、兵庫県と非常に広範囲から通学しています。特に低学年のうちは、大きなランドセルを背負い、一般の方々と同じ電車やバスで無事に通い続けられるのかと、不安に思われる保護者の方も少なくないと思います。そこで、本日は、本校独自の通学システムについてご案内させていただきます。
　本校では、入学前に、新１年生の担任が全員の家庭訪問をし、児童の実際の通学経路を確認します。そして、新入生と一緒に登校できる上級生をご紹介させていただいています。この上級生とは、新入生の利用駅と同じ駅、もしくは最寄り駅を利用している児童になります。上級生は、入学式の翌日から１年生が登校に慣れるまでの間、電車やバスに同乗し、教室までをサポートするのです。
　しかしながら、今年度はコロナ感染症のため休業期間が長期にわたり、例年通りのシステムで１年生に登校してもらうことがどうしても叶いませんでした。そこで、今年度に限り、これまで上級生が担ってくれていたことを、教員がさせていただいています。私どもは、１年生が安心して通学できるように、さらに自分たちで登校できる自信を持てるようにという想いで見守るようにしています。
　一方下校については、多数の教員が各方面に分かれ、ポイントとなる駅まで乗車指導をしながら引率します。そしてポイントの駅で係の保護者の方に引き継ぎます。新入生は、この通学システムを最初のステップとし、クラス内に留まらず、隣のクラス、異学年へと徐々につながりを築き、自らの世界を広げていくのです。